ブラッドパッチとは?
次の日記はブラッドパッチ編なので、
当治療について書いてみようと思います。
脳脊髄液減少症で臥床安静に効果がない場合、ブラッドパッチと呼ばれる治療が行われます。
硬膜外自家血注入法(Epidural Blood Patch、略してEBP)は
文字通り硬膜外に自分の血液を注入する方法で
注入箇所は漏出箇所により異なりますが、
腰、背中、首のうちの1箇所或いは複数箇所に行います。
注入された血液は髄液が漏れている箇所をかさぶたのように塞ぎ、自己修復機能を助けます。
ブラッドパッチ後は病院の指示にもよりますが、日本では2週間の安静が一般的みたいですね。
治療自体は大きなリスクがあるものではなく、感じる痛みは人によって様々。
ブラッドパッチ後の経過も人によって様々ですが、ネットで調べるとネガティブな内容が多いので、
これからやる方はあまり調べすぎることはおススメしません…
病は気からということもあるので、
担当医を信じて前向きに治療に臨んだ方が良いと思います!
10/10:入院
入院当日となりました。
日本で入院したことがないのでよくわかりませんが、手続きはあっさりしたものでした。
決まってから私が気にしていたことは食事。
店を選べば美味しいですが、基本はメシマズ国家イギリスです。
病院食が美味しいとは思えない。
Googleで調べると、逆に不健康になりそうなメニュー。不安。
ドキドキしながら病室へ入ると清潔な個室でした。
テレビ、Wi-fi、バスタブシャワーまで完備。
シャンプーもついてホテルのよう。
食事も制限がない私はメニューが選択可能でした。
宗教の問題やベジタリアンもいる国なので、メニューはかなり豊富です。
とある日の朝ごはん。
ベーグル、トマトとチーズのオムレツ、オレンジジュース、コーヒー。
味も悪くない。
コーヒーや紅茶はナースに頼めばいつでも持ってきてくれて、
何なら付き添いの母の分までくれます。
至れり尽くせり…。
private hospitalだったということもありますが。
そして担当医以外で一般的な診察をするハウスドクターと呼ばれる人がそれぞれつくようで、
私の担当は歳下と思われるイケメン。
反射の確認で「はい!僕の目見て〜」といわれ、
青い目を見つめるも私はすっぴん、よれよれ。
悲しい。
医者でイケメンって存在がすごいなぁ。
腰パンしてるからパンツ見えてたけど。
ただ所謂研修医と思われ点滴するときに、
「あれ?あの器具がない!忘れちゃった、ごめんちょっと待ってて〜」
と言われた時は、非常に不安になりました。笑
看護師さんもお部屋毎につきます。
朝と晩で人が違うのですが、おすぎそっくりな東洋系のオネエのおじさんがいて楽しかったです。
日本の看護師さんも皆さん明るく元気ですが、それはこちらも一緒。
むしろ日本よりよく話しかけられるかもしれません。
10/8:MRIと入院決定
更新が空いてしまいました。
この日はMRIを造影剤投与で撮影し、診察へ。
余談ですが造影剤という単語がcontrastということを知らない私、
ん?constraint? 何かと比較??と思いながら訳もわからず投与されていました。
日本では同意書いるらしいですね。造影剤。
花粉症と猫以外のアレルギーも大きな病歴もなければ妊娠の可能性もない私は、
まあ多少わからなくても何とかなるだろとう感じで治療を受けていましたが、
わからないことはちゃんと聞きましょう。
ちなみに私の医師との英会話は6-7割わかったかなぁ程度です…
あ、でもMRI撮る前にアレルギー等は全て申告してます。
ポイントはちゃんと抑えていたつもりです。。
この日の診察では全く症状は良くならないため、入院からのブラッドパッチを提案されました。
ついに安静治療からの脱却…
とはいえブラッドパッチをやったからといって、すぐさま元気になる人は少なく、
ブラッドパッチ自体の成功の確率も、五分五分だとの説明。
あと非常に稀な確率で、身体の麻痺等が残るリスクがあるとのことでした。
寝ているだけで暇だったので、ブラッドパッチについてはインターネットで調べられるありとあらゆるものを読破済み。
リスクが低いことはわかっていたので、
一刻も早くこの頭痛に別れを告げるため、入院と治療を承諾しました。
この時日本から母がヘルプに来ることが決まっていたので、2日後から入院することにして、
帰宅したのでした。
10/3: 治らない頭痛と新しい症状
1週間経っても治らない頭痛と首の痛み。
そしてこの時から左耳に圧迫感を感じるようになりました。
圧迫感というのは気圧の変化で耳が圧迫されている感じで、耳抜きをしても治らない。
またもやネットで調べると、この症状も脳脊髄液減少症のひとつのよう。
この頃には短時間のシャワーですら、ずっと立っているのが厳しい状態になっていました。
新しい症状も出てきたため、すぐに病院の予約を取り診察へ。
この時処方されたのは、通常の痛み止めではなく神経系のお薬でした。
日本では主にうつ病の薬として使われているようでしたが、鎮痛効果もあるお薬。
後の先生の説明によると、痛みを修正する薬とか言っていたので、圧迫されて過敏になってしまった神経を通常の状態に戻す的なものだったのかもしれません。
(ちなみに医学用語使われた英語なんてさっぱりなので、基本6-7割しか理解できてないです)
とりあえずこの薬を飲んで、またMRIを撮ってみてみよう、ということになりこの日は帰宅しました。
地下鉄に乗ることもできなくなっていたので、通院はだいたいuberでした。
ヨレヨレしながら後部座席に横になっていると、
どうしたの?早く良くなるとことを祈ってるよ!
とドライバーさんが必ず声をかけてくれました。
病気の時に聞く優しい言葉は身に染みますね。。
脳脊髄液って?
脳脊髄液減少症は、文字通り脳脊髄液が減少し、頭痛、頚部痛、目眩や全身倦怠感、手足の痺れなど様々な症状が発生します。
では脳脊髄液とは?
Wikipediaによると「脳脊髄液(のうせきずいえき、cerebrospinal fluid、CSF)とは、脳室系とクモ膜下腔を満たす、リンパ液のように無色透明な液体である。」だそうです。
そもそも我々の脳は頭蓋骨の中で、この脳脊髄液の中に浮かんでいます。
脳脊髄液が減少すると浮かんでいる脳は重力により下にさがり、
それにより頭痛などの症状が起きるという訳です。
全てインターネットで調べた内容ですが…
ここで、単純な私は考えました。
脳脊髄液が減ってるなら、増やせばいいんじゃない?
貧血の人が鉄分を多く取るみたいに対策がとれるのでは??
寝てるだけで暇なのでひたすらネットサーフィンをし続けて得た結論、
世の中そんなに甘くない。
Wikipediaによると「脳脊髄液は弱アルカリ性であり、細胞成分はほとんど含まれない。」とのこと。
つまり、ほぼ水。
健康であれば成人で1日500ml作られるものらしいですが、増やす方法は特にない。
だから何よりもまず水分補給と安静が必要なんですね。
一般的には十分な睡眠と栄養、水分補給、ストレスを溜めないことが脳脊髄液の産生に必要と言われています。
でもそれってどの病気でもだいたい言えることだし…
インターネットで見つけた論文には、体温と髄液産生の関係について、ネコでの実験例として
直腸温度の上昇と共に、髄液産生量が増加したというものもありました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nmc1959/18pt2/3/18pt2_3_175/_pdf/-char/en
同じ哺乳類の人間に共通するかは全くわかりませんが、物は試しです。
退院後、首が引っ張られる感じが消えなかったため、とりあえず温めてみたところ、
何となく緩和されたような。
ただ単に筋肉が緩んだだけかもしれませんが…
効果はまだ様子見です。
これだけ医学が進んだ世の中でも、
まだ謎な部分が多い人体。
もし髄液の産生量を促進させるような薬があれば、この病気で苦しむ人が減るのではないかと思う今日この頃です。
原因となるもの。
脳脊髄液減少症の原因となるものは、交通事故などの外傷によるものが一般的だそうです。
しかし急性のものについては原因がわからないこともあります。
くしゃみや咳、過度なストレッチや整体などによっても起きるそうで、
ギックリ腰のようだなぁと思いました。
実際はギックリ腰よりタチが悪いものですが…。
実際、先生にも咳やくしゃみが酷かったことはあるかと尋ねられました。
私の場合も理由はよくわかりません。
以前より肩こりや腰痛がひどく、頭痛が発生する前日もストレッチはしていました。
ただいつも通りやっていたものなので、特に身体に負荷をかけていたわけでもありません。
この半年を振り返ると仕事も忙しく、その反動で週末はストレス解消の旅行に行ったり、忙しい日々は送っていましたが、
最近は残業も少しセーブしていたので、特に疲れていたわけでもありません。
もしかしたら疲労の蓄積されていって、少し落ち着いたより緩んだ部分に歪みが生まれたのかもしれません。